自分の乳がんのタイプを知ることから始めよう

診断時

乳がんの治療は、ステージと乳がんのサブタイプによって大きく異なります。
 診断時の針生検の結果で分かります。
*つまり、乳がんかどうか?の結果を聞きに行ったときに、次のような難しい話を
 される可能性があるということです!!

ステージはなんとなく聞いたことあるけど、サブタイプって??
先生の言うこと、ちゃんと理解できるかな…

初めて耳にする言葉は分からなくて当たり前!
でも、分からないから先生に任せるしかないよね?  そんなことはありません

自分の乳がんについて知ることは、
「今後の治療の流れが分かる」=今後の生活がイメージできる
「なぜ、この治療が必要かが理解できる」=治療のモチベーションにつながる

自分の乳がんをやっつける方法が分かることは、治療に前向きにとりくむために
とっても重要です!

今回は、乳がんのステージサブタイプについてお話しします。

乳がんのステージ

ステージとは、乳がんがどれくらい進行しているか?です。

T 腫瘍の大きさ
N リンパ節転移
M 遠隔転移

この組み合わせで、0期からIV期まで分類されます。

ステージは聞いたことがあるよ。

乳がんのサブタイプ

乳がんには、ステージと同じくらい大切な サブタイプ というものがあります。
これは、乳がんの性格・性質のようなものです。

ステージが初期でも、性格が悪いタイプはやっかいなんです…

ちょっと難しいですが、この3つの項目の結果で見ていきます。
ホルモン受容体(エストロゲン受容体・プロゲステロン受容体どちらかが陽性であれば陽性)
 →女性ホルモンが、がん細胞の増殖に刺激を与えている。
HER2(0、1は陰性、2は追加の検査で判断必要、3は陽性)
 →HER2タンパクという細胞の増殖調節などに関係するタンパクが、過剰に発現している。
Ki67(遅い≦10  中間:20  30>早い)*はっきりとした指標は無いのであくまでも参考値です
 →がん細胞の増殖力を示す指標

 もっと詳しく知りたい方はこちら

サブタイプによって、それぞれ名前が付けられています。(     の部分)
そして、サブタイプによって治療の内容はある程度は決まっています。

聞きなれない上に、カタカナばかりで訳が分からないと思うので、
初めから覚えようとしなくて良いですよ。

初期治療の決定

ステージサブタイプを合わせて、治療方針が決定します。

                              患者さんのための乳癌診療ガイドライン2019年版

手術(±放射線療法) に合わせて、次のものを組み合わせます。

ホルモン療法 ホルモン剤の飲み薬を1日1回飲む
化学療法 いわゆる抗がん剤。主に使われるのは点滴で、2~3週間に1回通院で行う
分子標的治療 点滴もしくは皮下注射で3週間に1回 主に抗がん剤と合わせて行う
免疫療法 点滴で主に抗がん剤と合わせて行う

その他にも、注射のホルモン剤や、飲み薬の抗がん剤細胞の分裂を止める飲み薬など、追加で行うものもあり、人によって治療内容は変わります。

乳がんって、周りにも多いけど、治療は人それぞれなんだね

乳がんの治療はオーダーメイド治療と言われているよ。
他の人と比べたり、他の人の話を全て鵜呑みにはできないね。

よく聞かれる質問

Q.抗がん剤をしないといけないということは、かなり進行しているということでしょうか?
→A.抗がん剤=進行ではありません。
  乳がんのタイプによって、薬の治療がより効果があるタイプがあります。
  ステージⅠでも、抗がん剤を行うこともあります。

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